会計事務所で20年働いてわかった、“お金に強い人”の共通点

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お金のことで悩んだことがない、なんて人は少ないと思います。

節約しなきゃと思いつつ、気づいたら無駄な出費がかさんでいたり。老後の資金が心配なのに、具体的に何をしたらいいかわからなかったり。

私は会計事務所で20年働いている中で、たくさんの家計や会社の数字を見てきました。
帳簿の中には、その人や会社の考え方や癖が表れます。お金の使い方には性格が出る、なんて言葉もありますが、本当にそうだなと実感しています。

この仕事を通じて気づいたのが、「お金に強い人」には共通点があるということ。

でもその“強さ”は、テレビで紹介されるような、年収何千万円!とか、投資で大成功!という派手な話ではありません。むしろ、収入は平均的でも、将来への不安が少なく、心が安定している人たちです。

共通しているのは、数字に強いというより、「感情に流されない落ち着き」があること。
そして、それはほんの少しの工夫や習慣で、誰にでも身につけられるものなんです。

今回は、そんな「お金に強い人たち」の共通点を、リアルな現場の視点からお伝えします。
50代からでも遅くありません。むしろ、人生の後半戦を見据えた今こそ、お金との付き合い方を見直すチャンスです。

目次

1 「お金に強い人」ってどんな人?

「お金に強い人」と聞くと、つい特別なスキルや知識を持った人をイメージしてしまいますよね。
でも実際に会ってみると、特別な勉強をしているわけでもなく、資格を持っているわけでもない人が多いんです。

彼らの特徴は、次のような点にあります。

・お金に対して過度な期待や恐れがない: 特別な知識がなくても、自分の価値観を持っているから、必要以上にお金を追い求めない。
・お金がなくても楽しむ方法を知っている:「自分にとってのちょうどいい暮らし」がわかっている。 他人の生活レベルに振り回されず、自分にとって「ちょうど良い」の基準を知っている。
・生活の中での小さな幸せを見逃さない:収入が多くなくても、暮らしをコントロールできていて、 収入の範囲内で十分に満足できる生活を作り上げている。
・贅沢をすることが豊かさとは限らないと知っている:他人と比べず、自分の軸で判断している 「あの人はもっとお金を稼いでいる」「あんな家に住んでいる」と他人と比較して焦ることがない。自分の人生を自分のペースで歩んでいる。

つまり、情報や他人の意見に振り回されず、「自分らしい暮らし」のサイズ感を持っている人なんです。

お金の知識よりも、「冷静な感情コントロール」や「自分の価値観の明確さ」の方が大事、というのが私の実感です。

2.現場で見てきた「お金に強い人」の共通点

仕事でいろいろなお客さんを見る中で、お金に強い経営者さんにはある特徴がありました。

一時の感情でお金を使わない

セールやSNSの誘惑に流されず、買い物の前に一度立ち止まる習慣がある人。
「本当にこれが必要か?」と問いかけてから買う人は、結果的にムダな出費が少ないんです。

例えば、ある経営者のAさんは、買い物をするときに必ず「これを買ったらどんなふうに使えるか?」を考えるそうです。

一時的な満足感を求める衝動を抑えるために、立ち止まることで本当に価値のあるものだけを選ぶようになったとおっしゃっていました。

自分にとっての“心地よい暮らし”の基準がある

「もっと稼がなきゃ」「もっと広い家に住まなきゃ」といった“外の価値観”に左右されず、「私はこれで十分」と言える感覚を持っている人。
それがあるから、お金の使い方にブレがないし、満足度も高いんだと思います。

たとえば、Bさんは、「広さよりも、自分がくつろげるスペースが大事」と考えています。
「無理に高級なものを買うよりも、気持ちよく過ごせる空間を作る方が重要」という考え方をしており、そのための支出にしかお金を使わないそうです。

人生全体のバランスでお金を考えている

月々の出費だけでなく、数年単位、老後までを見通して考えられる人。
「今が楽しければいい」でも「将来のために我慢しなきゃ」でもなく、バランスよく配分できる人は強いです。

Cさんは、毎月の支出を管理しつつも、家族旅行や自分の趣味に使うお金はしっかり確保しています。
一方で、老後の資金も考慮しつつ、無理なく積立てを続けています。老後も心豊かに過ごせるための準備を少しずつしているのです。

少しずつでも“増やす意識”を持っている

投資や資産運用に詳しくなくても、NISAやiDeCoなどを無理のない範囲で活用している人。
大きな利益を求めるのではなく、「将来の安心感」を作る手段としてとらえているのが印象的です。

Dさんは、投資の知識があまりないと語っていましたが、それでも月に数万円、NISAをコツコツ積み立てています。「将来に不安を感じないために、できることを今やる」と語っていたのが印象的でした。

人を大切にする経営をしている

これは中小企業の経営者に多かったのですが、従業員の働く環境や心の充実を大切にする会社は、結果的に業績も安定しています。今はやりの「ウェルビーイング経営」ですね。

従業員が「この会社のために頑張りたい」と思える職場には、自然と良い循環が生まれていました。

E社の経営者であるFさんは、常に「従業員を大切にすることが企業の成長に直結する」と信じており、従業員に対する福利厚生や労働環境の向上を常に考えています。

その結果、従業員の定着率が高く、業績も安定しています。社員が幸せであれば、それが会社の成長にも繋がるという考え方が、見事に実を結んでいます。

反対に、従業員の幸せなんてほったらかしで最悪の環境で働かせておきながら、常に自分たちの利益だけを優先している経営者は、いつまでも苦労が多く見えました。使える社員は次々と辞めていき、新しい社員も定着しないため、社長は高齢にもかかわらず自分が馬車馬のように働いて、会社全体の重要な確認作業もままならず、期日ギリギリで毎回綱渡りのような危うさで、ほぼ機能不全のような状態にまで陥っていました。

3. 「お金に弱い人」にありがちなパターン

一方で、悩みが絶えない人たちにも共通する特徴があります。

もちろん誰もが一度は陥りがちなことなので、決して責める気持ちではなく、まずは「気づくこと」が大切です。

・感情でお金を使う癖がある(ストレス買いなど):「ストレスが溜まると、つい買い物で気を紛らわす」という人が多いです。しかし、買い物をした後に後悔することが多く、結局お金の無駄使いになってしまうことが多いです。
・ 「なんとかなるだろう」と問題を先送りしがち 問題を直視せず、つい先送りしてしまう:そのうち大きな問題に発展することがあります。
・お金の話になると不安や罪悪感が先に立つ :「お金がないといけない」「稼げなければダメ」と自分を追い込み、結果的にストレスに感じてしまう。
・家計や支出の全体像が把握できていない :「今月はお金が足りない」と思う一方で、どこで無駄に使っているか分からない。月々の支出が把握できていないと、どこに無駄があるのかもわからず、改善の手立てが見つからなくなります。気づかぬうちに支出が積み重なり、生活が圧迫されていくこともあります。
・収入に見合わない生活水準を維持している :収入が増えればその分、支出も増えてしまう。いわゆる「収入が増えるほど支出も増えてしまう」状態です。必要以上の贅沢をしてしまい、結果として生活が苦しくなるという悪循環に陥りがちです。

4.お金に強くなるためにできること

お金に強くなるために必要なのは、難しい投資術やビジネスの知識ではありません。
むしろ、日々の生活の中で「お金に対する意識」を少し変えることから始めることが重要です。

毎月の支出を見直す

最も基本的で効果的な方法は、毎月の支出を把握し、無駄な支出を見直すことです。
これを行うことで、無意識に支出しているお金を把握し、節約できるポイントが見えてきます。

自分の生活費の中で、最も多く使っているカテゴリーはどこか?
外食費、ショッピング、趣味などの支出をしっかり見直し、無駄を減らすことが第一歩です。

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目標設定を行う

お金に対して漠然とした不安を感じているときは、具体的な目標を立てることが有効です。

例えば、1年後に旅行をしたい、お金をためて家を買いたい、退職後の生活資金を確保したい、などの目標を設定しましょう。目標があると、無駄な支出を減らし、生活の中でお金をどう使うか考えやすくなります。

また、目標に向かって行動することは、モチベーションを維持するためにも重要です。

投資を学ぶ

投資というと難しそうに感じるかもしれませんが、基本的なことから学び始めると、意外に身近に感じられます。
今は、NISAやiDeCo、初心者向けの投資信託やETF(上場投資信託)など、少額から始められるものも多くあります。

「貯金だけでは将来の資産形成に限界がある」と感じたら、少しずつ投資について調べ、知識を深めてみてください。
もちろんリスクもありますが、投資信託を利用することで、リスクを分散しながら資産を増やすことができます。

家計のバランスを整える

お金の管理を上手にするためには、収入と支出のバランスを整えることが必要です。
「今すぐにお金を増やすのは難しい」と感じるかもしれませんが、日々の生活を見直すことで、少しずつでも改善することが可能です。
家計簿をつけることや、固定費を見直すことから始めると良いでしょう。
また、無駄な出費を減らしつつ、貯金や投資に回すお金を確保する習慣を作りましょう。

まとめ

お金に強くなるためには、特別なスキルや知識を身につける必要はありません。
大切なのは、日々の生活の中で少しずつ意識を変えていくことです。
お金の使い方や管理方法を見直すことは、誰にでもできることです。
そして、その意識を変えることで、50代からでも遅くなく、将来に向けて安定した財政基盤を築くことができるのです。

「お金に強い人」の共通点を取り入れて、少しずつ自分のペースで生活を整えていきましょう。
それが、豊かな人生を作り出す第一歩となります。

お金に対して冷静で落ち着いた心を持つことができれば、未来の不安は少しずつ解消され、より良い生活を手に入れることができるでしょう。

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